「あのね♪」というのは自閉症の人のコミュニケーション、主として自分から表現を支援する手だて、のためのソフトウェアです。現在は任天堂DSやDSi用が一般的かな。NTTdocomo版もあったし、ポケットコンピュータ用もありました。今後はiPod用とかiPad用とかAndroid用とか出るんだろうか。
あのね♪DSのおめめどう販売価格は販売価格: 15,750円 (税込)
私は「あのね♪DS」はカナータイプの自閉症の方用と思っていたのですが、日本自閉症協会の掲示板でこんな発言を見つけました。
「会話カード」
発言者さんは自閉症の人への支援のことを講演されることもあるアスペルガー症候群の当事者さんです。元発言は既に消えてしまいましたが、それだけ流暢にお話される方が「言いたいこと」を表現するためのアシストに使っておられる、という内容でした。
「あのね♪」は音声言語があまりない方が利用するのかと思っていましたが、この方はかなり音声言語が使える方なのでしょう。こういう方も使ってるんだ、へーって感じです。
「あのね♪」の開発者はsyunさんです。
(プログラマーじゃなくて・・・仕様を決めた人、っていう言い方がいいのかな?)
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あのね♪タイマー機能などアスペルガー症候群の人向きやて ハルヤンネさんのブログより
指定時間 アスペルガー症候群の人のタイマーの需要はいろいろあるようで。
もちろん100均のタイマーで十分の方もいらっしゃるでしょうが。
もしDSやDSiを持ってる人ならこんなのもあるということで。

上に「残り時間」下に「指定時刻」が出てます。
「あのね♪」はDSやDSi用のソフトです。
基本はコミュニケーションツールですけど、こんな機能もあるのですね。
ホームページはこちら
http://www.three-ten.co.jp/anone/追記
当然のことながら人それぞれで、中には「タイマーがあると気になってダメ」という方もおられます。
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DSやDSiで動くフリー(タダ)のソフト それと1つの物には1つの機能という話 こんなエントリを見つけました。
DSiで 動く絵カード 私は、今はもうゲームをやらないので知らなかったのですが、DSiとかにフリーウェア(無料のソフト)なんかあるんですね。
ちなみに中に
「小さいお子さんでは本体を見せた途端「DS,DS、ゲームする、ゲームする」と収拾つかなくなってしまうことも考えられますね。」
と書いておられます。DSやDSiにはほぼ自閉症の方専用ソフトとして「あのね♪DS」とかありますけど、ある方は
「うちは本体を分けてます。ゲームするのはゲーム専用のDSLite、あのね♪DSを使うのはDSi。贅沢だとは思いましたが、息子のように重度の子は兼用が難しいので。iPodもnanoは動画や音楽専用、touchはゲームなど、という感じに本人が使い分けてます」
と教えて下さいました。これ自閉症の方に大事かもしれません。
1つの物は1つの機能で使う、ということ。同じ形でも色で分けることもできるかもしれません。
価格コムで調べてみるとDSiは高いので15800円から。
あのね♪DSは15750円
合計で31600円くらいですか。
私などは支援機器は最低でも10万円から、という時代を知っているので「すっごく安い」と感じてしまいますが、どんなもんかな。
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「あのね♪DS情報」おめめどうの「ダイレクトセールス in 明石 魚の棚」10 「
あのね♪DS」は昨日は展示されてませんでした。
販売価格: 15,750円 (税込)
丁度売れてしまったとか。うん?ハードが?ソフトが?
ああ、ネットショップの方でもソフトがソールドアウトになっていますね。
開発者(?仕様を決めた人?言い出しっぺ?)はsyunさんです。
「あのね♪」のプラットフォームはiPAQ、ドコモの携帯、DS(DSi)があります。
iPAQはヒューレットパッカードのポケットPC。今のスマートフォンをもう少し大きくしたようなタッチパネルの小型パソコンです。もうガタが来て壊れてきているでしょうね。popoさんちでもつい先日まで使っていて壊れてしまったようです。
お疲れさんでした ドコモの携帯電話ではまだお使いの方がいるかもしれません。
DSiだと撮った写真を絵カードとして使えます。
本体は15000円くらいですね。
「あのね♪DS」は既に1000本売れたとか。(おめめどうだけではなくいろんなとこで)もちろん売れただけじゃ意味なくて、「うまく」「楽な生活」のために生かして頂きたいし、そうされてる方を何人か知っています。
OCNの「ブログ検索」で見てみたら、たくさんの使用してはる方が出てきますね。うまく使っておられるような方もあり、うまくいってないのかな?という方もおられる。なかなか面白いです。これは「最終更新時順」で出してますけど「適合度順」にしてみても面白いかも。
プラットフォームが任天堂DS(DSi)である強みは、
1.子どもが使うおもちゃとして考えられているから、ある程度丈夫である。
2.壊れた場合の任天堂のサポートが良い。
3.子ども(大人も?)のいる家庭では既に1台ある確率が高い。
のあたりですね。最近はプラットフォームになりうる物として iPhone や Andoroid などのスマートフォン。iPodTouch。 iPad やその他のタッチパソコン類も出てきているし、それらに使えるコミュニケーションエイドも増えてきているので、あれこれ楽しみです。
プラットフォームとして、iPhoneを取り上げてみると
2010年2月頃に調べた内容だと、3GSで月々かかるお金が7000円強だったと思うのですが。1年で8万4千円ほど。これに本体代月々2000円が含まれていたのだったか、無かったか?何度もソフトバンクのお店で聞いたのですが、いまいちよくわからんかった。
あと、頑丈さの点ではDSに一歩を譲るでしょう。
画像の美しさは圧倒的にiPhoneでしょう。iPhone4でさらに美しくなっている、と言いますし。
上のようなことがクリアできればiPhoneって素晴らしいでしょうね。iPodTouchだと月々の通信費がいらないからいいのかな。
私はiPAQの時代にあのね♪をソフトもコミで自腹で買いました。当事者さんが使うものですが、使ってる人に、こちらは自分のiPAQで答えられたら、というのが1つ。もうひとつは関わっている自閉症の方に使ってみれたら、というもの。しかし、私もうつでだんだん元気が無くなっていたのでフィッテイングすることはありませんでした。
使ったのは1回。やはりiPAQを使っていた人の表現に、私のiPAQで答えたのですが、これは紙にペンで書いても良かったかも(アセ)
その方とは以後は紙とペン、あるいは普通の携帯メールでやりとりしました。
別の方が使っているのを見たのは割と最近。カナータイプでかたよりが強く、表現することの少ない方でした。しかしその方がある時、腰のバッグからiPAQを取り出し何か書いて私に見せてくれました。表現することの少ない方だったので周囲のみんなが「何て?何て?」と寄ってきました。「ええっと、カブトムシ」「カブトムシ!」みんななぜ「カブトムシ」かわからずじまいでした。まあ味があるというか、何か意味はあったのでしょう。
私のあのね♪体験はそれくらいです。ですから最近のあのね♪の使い勝手とか中味については論評できません。
まあ、結構使ってはる人がいて、表現することに結びついてきた人がいる、ってのは確かかな。どういう人に合うか、とか歩留まりとか、は正直わかりません。
先日ある方がTwitterで「学校であのね♪を買って貰えた」という先生に対して、まあ非常に否定的なツィートをしてはりました。
だからたぶんご意見の中に大事な部分があるのだろうな、と思いました。ただし展示会で触ってみられてのご意見ですが。
関係ないかもしれませんが、私が肢体不自由特別支援学校で様々なコミュニケーションの手だてや、パソコンを使ってのコミュニケーションを模索していた頃。
当時の16bit機や32bit機(?だったっけ)には98、Towns、Mac、DosVといろいろあり、そしてそれぞれに素晴らしい実践をしている方がおられました。で、困るのはそういう方が自分がうまく実践されておられる機種を推奨し、他の機種はけちょんけちょん。
私は実際に自分でかなりさわってみなければわからないたちだし、また実際に子どもたちに触れて貰わないとわからないし、また実際に使っているところを見てみないとわからないので、機種はできる限り自腹(少なくとも当時はそれに避ける予算は無かった、というか握ってなかった、というか)で各種購入(新品・中古)し、また頂けるものは頂いたりしました。
あとネットで友だちになったALSの方が実際にMacを使っているのを見に行ったり、言語聴覚士さんがたくさんの筋ジストロフィーの方にDosVをフィッティングしているのを見に行ったり。
あれこれ勉強して良くわかったのは、それぞれに「事情」というのがあるものなのだ、ということ。
例えば98。当時の日本でのシェアは圧倒的でした。しかし肢体不自由のある種の障害のあるお子さんに使ってもらおうとすると例えば別売で別業者の音声ボードを入れないとだめであったり、自作の入力装置を作らないといけなかったり。自作だから安いかと言うと、時間コストは特に「できない」人にとっては半端じゃない。しかし、逆に言うとそれができれば使ってもらえるパソコンがごろごろある。
例えばMac。たぶん同じCPU能力なら値段は一番高い。ところがソフトや入力装置は既に売られていた。お金はかかるけど。逆に言うとお金を出せばすぐ実現できることが多い。また当時はユーザーグループが活発だったので、シェアは少ないのに「こうした使える」という情報には一番アクセスしやすかった。
Towns。これは富士通のソフト開発に知り合いがいて素晴らしいソフトを作っていた。また商品カタログにタッチ式のCRTディスプレイがちゃんと載っていた。高かったけど・・・でもこれがあればキーボードやマウスが使えない、しかし腕は動かせる子がソフトを楽しめる。なおMacにも外付けのタッチパネルはあり、これも自腹で購入し使えることは実証済みでしたが、外付けなので画面との一体感はいまいちでした。
DosVについては当時自腹で購入には至りませんでしたが、まあ今後、これがのしてくるだろうな、というのはわかりました。
ということで、私はまず自腹購入→実証→学校予算で購入という手段を取ったわけですが、しかし実際の所、先駆者がいて購入しててくれれば自腹を切る必要もなかったと思います。しかし、そっち方面の情報は学校現場には入っておらず、自費でリハビリテーション工学カンファレンスに参加してみて、げげっ、既にこれだけの情報があるのに現場には何ひとつ(大げさではなく、何ひとつ)入っていない、ということに驚愕しました。ほんま税金泥棒やで。
でそれぞれの機種を勧め、他を罵倒される方からも多くを学びました。どんな実践が子どもにウケる(役に立つ)のか。そして確かに、ある条件のもとではその機種が一番。別の条件のもとでは別のが一番。
そして後年、校内で責任者になっていきます。
で、購入の時に考えていたのが、今、子どもたちが使え、私や他の先生が使えること。かつオープンに未来に開かれていること。98だ、Macだ、DosVだという人が来てもいいように。Townsについてはまあ今使えりゃ先のことはいいかあ、みたいな感じ。もちろん入力装置やソフトも揃えて。
ある年、教研(組合の実践発表会)に誰かが出ないといけないということになり、みんな嫌がって押し付け合いになりましたが、じゃあということで私が情報教育分野で発表しました。
私の前に発表された先生はDosVを使って校内LAN(外へはどうだったかな?外へもつながっていたかも)を組んだ実践を発表されました。そして結語は「これからのパソコンはネットワークにつながないと意味がありません」
次に私が発表。
肢体不自由のお子さんの気持ちを1スイッチで尋ねるでこの実践ではMacを使ったけど、98ならあれとこれ、Townnsならあれとこれを使えば同じことが実現できます、と述べ、最後に前に発表した先生に「私はAppleTalkでLANの素晴らしさは実感しています。しかし、スタンドアローンのパソコンにもいろいろ使い道があるのだ、ということもご理解頂けたらと思います」と言いました。するとその先生はちょっと呆然としたような表情をされ
「も、もちろんです」とおっしゃられました。
まあ、今だったら無線LANなどで両立できちゃう話ですが。
発表、討議の終わったあと、指導助言の先生(この先生は実はパソコンというものを使ったことが無かったらしい(笑)そういう時代でした)が「昨年まで指導助言をしていて、この会議はいつも『この機種がいい!』という空中戦ばかりしていた。今年始めてパソコンをこう使うという実践らしい実践の話ができた」とおっしゃってました。
まあ、この話とあのね♪をめぐる議論とは全然違うものかもしれません。上に書いたように、既に私にはあのね♪の中味については何も言える状態ではないですし。
しかし、私も議論は大好きなのですが
「ここはこういう場合には使いにくいから気をつけて」
「ここはいいみたいだよ」
「これだとこんな使い方できるよ」
とか前向き(?)な議論がしたいもんです。
公費で買われた先生の前には、たぶんいろいろなタイプのお子さんがいるものと推察します。必要とするお子さんに届くようにしてあげて欲しいと思います。
公務員のコスト意識の低さにも憤りを述べる方もおられます。確かにそういう面はあるだろうし改善していく必要はあると思います。
私が学校に導入した機器は後に続く人たちに概ね活用されたと思います。しかし、私が校内責任者になってまずやらなければならなかったのは、高価でかつ使われた形跡の無い、そしてたぶん子どもたちに使わせるのは無理なカナタイプ、ワープロ専用機、パソコンの山を捨てることだったのですから。
DSやDSiで動くフリー(タダ)のソフト それと1つの物には1つの機能という話あのね♪タイマー機能などアスペルガー症候群の人向きやてあのね♪を購入した方「あのね♪」についての発言 iPhone用の日本語VOCA「DropTalk」が公開自閉症の方がiPhoneを使ってコミュニケーションする映像(ネタバレごめん)iPhone用のタイムタイマーアプリ 600円!! めちゃお買い得 日本語版が出た肢体不自由養護のパソコン導入1肢体不自由養護のパソコン導入2文部省の課長さんは滅茶苦茶えらい肢体不自由養護のパソコン導入3県の肢体不自由特別支援学校の情報機器利用担当者会をどうやって作ったか−−−−−−−−−−−−−−−
カナータイプの方への50音表ふうの物のフィッテイングについて ブログテーマとしては「特別支援教育」かもしれませんが。
50音表はわかりますよね。例えばこんなもの。

で、私自身は50音表とか50音表ふうのもので自閉症の人に表現してもらおうとフィッテイングしたことはありません。
で、大昔に最初にsyunさんから聞いたのは自閉症の人で、音声言語では表現できないのに50音キーボードの電子辞書なら表現できる人がいる、ということ。文字を読む、文字を書く、はどんなもんだったのだろ。どんな人か、詳しいことは知りません。syunさんは守秘義務に厳しいからどんな人か、というのは具体的に教えてくれることはほとんどありませんから。
しかし、相当重度(?)のカナータイプの方であるのは間違いないでしょう。電子辞書は下のようなイメージかな。もちろん昔のことなので、本当はもっとしょぼい物です。

で、次に聞いたのは、別のカナータイプの自閉症の人にトーキングエイドをフィッテイングした話。
トーキングエイドライト

この方にはお会いしたことがありますが、発語は無く、音声言語の指示は通らず、でもとりあえず文字は少し読めの、書けのはしていたかな。
もちろん肢体不自由特別支援学校では複数の児童・生徒がトーキングエイドを使って表現するのを見ていましたが、自閉症のしかもカナータイプの方にフィッテイングしてはるのにびっくりしました。でもこの方は表現できるようになっていきます。
その時、syunさんが言った注意点は覚えています。
「これは本人からの要求以外には使わんといてなあ」
つまり、こちらからの指示とかには絶対使わない、ということですね。
なぜこの人にトーキングエイドか?という点は私などには??なところがあったのですが、syunさんは観察(つまりアセスメント)の上で、こうやからこう、というのがあったのだと思います。
そこらへん、言語化して下さったらいいのですけど。講演ではしゃべりはるのかなあ?
それやこれやが、あのね♪の開発につながっていったのでしょう。
実際問題として、カナータイプで「文字は?」という方があれこれ使ってはる例もあります。
まあほんま、私自身は「どんな人に」というのが言語化できないのでもどかしいのですが。
アスペルガー症候群の方で表現のために使ってはる方もいますし。
といって、もちろん「誰にでも合う」なんて話ではさらさらありません。
「文字を教えなければ」という話でもありません。
カナータイプで音声言語の指示も通らず、音声言語の表現も無い人でも内面には文字がある、という話でもありません。そういう人もいるし、そうでない人もいる。
そういや、syunさんが昔勤めてはった知的障害者更生施設(いろんな意味で重度な人が来る)では、あんまり写真や絵カードは使っているようには見えませんでした。文字カードも。
自閉症児託児活動「れもん」を手伝って下さる時も、ほとんど視覚支援物は使わなかったです。しかし一度あるお子さんを担当してもらった時、このお子さんには、とひらめいたらしく「チェキであれ撮って、これ撮って」と一気に10枚以上撮らされました。1枚80円くらいかかるのに(泣)(チェキは撮ってすぐに使えるのが強み)
それで遊びの選択をしてもらっってました。
何が言いたいか、というとカナータイプの方でもいろいろだし、観察(アセスメント)の上であれこれやっていくんだ、ということですね。
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Togetterで
「
関西におけるたこやき器(よくある関西自慢です)」
をまとめました。
まあ、よくある話の流れです。
「たこやき食べたい」を伝えるのに今回使われたのは「あのね♪」ですね。
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任天堂DSi本体