2011年01月02日

水性サインペン・名刺サイズカード 自閉症の人のコミュニケーション





偏食指導(?)の話題と「半分にして下さい」

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

※ある特別支援学校の先生が、給食をグチャグチャにして捨ててしまう新入生に対して、最初に盛りつけるのをやめ、バイキング方式にしてあげ、決して食べさそうとはせず、グチャグチャにする左手は「お友達の手」と言って(たぶん軽く)握っててあげて、などしているうちに自分から食べ始めた、という報告を書いて下さったものへのレスから。

 ○○さん、こんにちは。

 ええなあ・・・・

 で、バトルはないんだけど、実はすごく繊細な神経をはりつめてる、というか・・はりつめてるってのは変かな、そんなびりびりしたもんじゃなく神経をたゆたわせてる、充ち渡らせてるっていうかやってはるんですよね。すごい大仕事を。

 セルフサービスってのもいいですね。

 泣きながら食べるってのもけなげやな。

 んじゃ私の場合も。
−−−−−−−−−−−−−−−
半分にして下さい

 ある初めて出会った生徒。学期始め。

 給食中にお皿を担任の先生に押し付けて「食べない」の意思表示。

 担任が私に「こんな場合は残させてあげたらいいんでしょうか?」と尋ねはりました。うーーん聞かれてもなあ・・・私もよくは知らない生徒だし。
 とっさに

「まあいろんなやり方があるよ。私は基本的には食べなくてもいいとは思ってるけど。でも食べて欲しい時もあるよね。で、こんな工夫もあるね」

とウェストポーチから名刺サイズの紙を取り出して、○を書き半分黒く塗って下に「はんぶんにしてください」と書きました。でそのカードを先生に示したら食器の中身を半分にしてもらえるよ、と教えてあげました。(このお子さんの場合、音声言語での表現は確実ではありません)

半分にしてください.jpg

 すぐに理解し、使えました。
 
 で、半分にしてあげると残りをがんばって食べたり、時には少し食べてからもう一度半分カードを示したりと、使いこなしてくれています。

 この「はんぶんにして下さい」カードの工夫は、おしま学園の鈴木伸五先生に教えて頂きました。「自閉症のひとたちへの援助システム」のp38にも出ています。
−−−−−−−−−−−−−−−
 ○○さん、こんにちは。

 >指導を始めるときに、このお子さんの好きにさせておいたら
 >食事の状態はこのまま改善しないんじゃないか、というキョーフは
 >私にも当然あるんです。

 そうですね。キョーフですね。ほんまあります。

 >ただ、人間というのは「やりとり」なのね。

 そうです。そうです。

 >・・・で、何がいいたかったのかというと、
 >「子供のいいなりになる」と「子供の意志を尊重する」は、
 >実践の中ではほとんど同じなのね(^^;)。笑っちゃいますけど。

 あはは、外から見てるとね。
 でも実は・・・ってのがあんだけど。

 >まずは「わからない」ということが前提です。それでアセスメントを大事にします。
 >これは当たり前のことだと思いますが、
 >学校教育ではアセスメントに時間をかけずに
 >その先生なりの方針でやることが多いです。

 そうやなあ・・・
−−−−−−−−−−−−−−−
煙たがられる(悪者?)

 ○○さん、こんにちは。

 >今年度は、煙たがられる人になるのが
 >私の目標だったりして。(年度当初ほんとにそう思ったんです。)

 あはは、私の場合は切れちゃってもういろいろ言いまくろうと思ってます。

           決して温厚では無い kingstone
posted by kingstone at 23:20| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トランポリン・ブラシ 感覚遊び






○○Dr.こんにちわ。
□□です。

> 動作法はあまり考えたこともなかったのですが,感覚統合の考え方をどのように取り
> 入れたらいいのか,特に感覚に問題のある子供さんが多いので考えていますが,わか
> らないので・・。

 感覚統合では、京都の小西先生が
 “センソリーコミュニケーション” 
と説明されたのが頭に残っています。秋田大の山田先生は、
「公園に遊びに行くなら、ダンボールを1枚持って行く事です。」
と言われ、長崎の土田先生は、
「普通に育てているだけでは、栄養不足(刺激の)なんですよ。」
と言われました。(一言づつしか頭に残っていないのかー^^;)

 日常の△△の行動から、どんな刺激を欲しがっているんだろーと考えています。小学校1年の頃、学校で靴下を脱いで足の裏を舐める事を始めました。足の裏は触覚的に敏感な部分ではありませんが、当時、足の裏の発汗で体温調節をしていると思われる程、汗を流す事はないのに、いつも靴下だけは濡れている程でした。その足の裏を自分の舌で舐めるというのは、舌と足の裏の両方から刺激が入っている。でも、衛生的じゃない・・・。
 ボディーブラシを持たせ、先生に足の裏を刺激して貰う様にお願いするとその内、自分でやるようになりました。
 ブランコが好きな△△ですが、背中を押してやる事で、前庭感覚の遊びに固有感覚が入る。背中、腰、前に回って膝、足の裏、エンドレスに揺れの中に入ってしまうのでなく、揺れが刺激として入る事で満足感を得る。
 2年程前からカセット、CDを聞けるようになった△△は、左耳にイヤホンをつけて大音量で聞き始めました。右脳直撃状態!!
 常に強い刺激を求める子です。音楽として入るように、車の中でも同じ曲をかけるようにしました。(音量を数字で表示する事に加え…)
 理由の分からないパニック(状況判断出来ずに混乱している以外)の時、大抵は受け入れられない刺激の中にいると考え、音や視界を可能な限り遮ってやる事に加え、△△の好みの刺激を与えます。
 低機能(というのかどうか?)の△△が自分の弱い部分を自覚し、自分で防衛手段を身に付けられるまでは、回りにいる援助者が与えてやる必要があると思います。
 △△は線香が好きで、一時期、お出掛けには必ず毎日香を持って行きました。この匂いがあれば慣れない場所でも、落ち着いていられる…という感じでした。(勿論、スケジュール等の視覚支援に加えてです。)
 子供がパニックになった時、その原因に迫るのは当然の事ですが、原因が取り除けない場合、カームダウンに加え、腕や背中に圧刺激を入れてやる。泣いている小さい子を抱っこして、背中をトントンして落ち着かせるっていうのは、誰だってやっている事ですよね。最近では、家でも、親の会でも、カームダウンのロッキングチェアーがお気に入りです。必要とする揺れも少し小さくなってきたかな?
 揺れが入って落ち着くのと、揺れが入る事によって集中しやすくなる、ってこともあるようです。家のロッキングチェアーで揺れながら、広告の切り抜きしてますからー。^^
 ドナさんの本の最後にも、確か、手に自分で刺激を入れて落ち着く方法を小さい子の手を取って教えて上げてる話しがあったと思います。
 スヌーズレンの考え方も、おんなじ方向じゃないかと思うんですけど・・・。
 あの・・・たしかここってOT さん何人かおられたような・・・
 すみません。変な書き込みですね。^^;
 本当に我が子の事が分からずに、あがいてきたんです。講演会や講義を受けなきゃ分からなかっ・・・。

 京都のTEACCH研に初めて行った日の事を思い出します。まだ、会議室で、20名位でしたよね。村松先生のお話で、私、PEP-R の質問したら、
「検査が目的じゃありません。そんな定期的に何回もやるものじゃない。」
って答えて頂きました。支援とか、援助っていうことが分かってなかった頃でした。今、こんな風にお話させて頂けるのが、とても嬉しいです。これからも、宜しくお願い致します。

−−−−−−−−−−−−−−−
 kingstoneです。

 ・・・・1連の書き込み・・・・た、ただもんやない・・・

 一講演一言ずつをお腹でわかり、実生活に生かしていくと、こうなるのですね。

> あの・・・たしかここってOT さん何人かおられたような・・・

 何人もかどうかはわかんないですけど、少なくともこないだお一人入られましたね(ニコ)

※OT(作業療法士)
 PT(理学療法士)は「歩く」に関わる足・体幹などの大きな動きに関わることが多い。
 それに対しOTは机の上での両手で「作業をする」に関わることが多い。でOTだったエアーズさんが、学習障害の子の脳の中の神経がうまくつながってないんじゃないか、それをトランポリン(前庭覚に刺激を入れる)などしているうちに統合されてきて脳の働きがよくなるんじゃないか、という仮説を立て、そこを考えてマッサージや机の上でやる課題なんかもその仮説でやってみよう、みたいな感じだったかな。

追記
 「感覚統合療法」の理論および効果については「科学的な実験・観察・統計」によると今のところ「効果なし」であるようです。

 しかし、私が大昔に現場にいた感覚からすると、当時、肢体不自由にしろ知的障害にしろ障害のある子にとって「無理矢理やらせる」「しんどいことを頑張らせる」「頑張れ!頑張れ!」 「訓練!」という「療育」ばかりだった頃に感覚統合が出てきた意味は大きいかなあ、と思います。「トランポリン楽しいじゃん」「マッサージ気持ちいいじゃん」で、それも授業(その頃の考え方としては「訓練」と言ってもいい)になるんだ、というのはすごく新鮮でありがたかったです。

 そういや昔、たぶん感覚統合をやってる「つもり」の熱心な先生が情緒障害児(とかつて自閉症児は呼ばれた)のための「訓練」と称してパニックになってる(陥らせてる)子にトランポリンを無理矢理跳ばさせる、なんてのはありましたね。それ以前の問題として、スケジュールで予定を知らせたり、どのくらいやるかを知らせたり、「トランポリン」か「ボールプール」か、とか本人に選択させたり、とかまったく無しでやってるんですから。どこにでも馬鹿はいるってことですね。

 また「タカイタカイ」をあるお子さんが喜ぶ、でその後もいきいきしてるからって、一日中「タカイタカイ」をし続けるとか、ってのもないだろうし・・・程度問題、ってのもありますよね。

感覚統合療法あれこれ
−−−−−−−−−−−−−−−
天然素材のブラシ

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 F君にたまたま思いつきで食器洗い用のスポンジで手をこすってあげたら大喜びしました。しかし食器洗い用(実際に使ってるやつ)でそんなことを続けるわけにもいきません。

 お母さんに「こんなマッサージに取り組んでみてもいいですか。でもスポンジってこすると肌が黒くなるという話もありますね」と連絡帳に書いてみると「天然素材のものを探してみます」とお返事を下さいました。

 で持たせて下さったのですが、なんかフワフワのやつでF君も喜びません。

 そこで私がお店でいくつか物色して来ました。

 豚毛のブラシ。
 麻の体こすり用タワシ。
 垢スリ手袋。

 この垢スリ手袋というか、何というかわからないのですが、素材は聞き慣れないもので忘れてしまいました。でも天然素材で、垢スリ用だからいいんだろうな、と思っています。韓国製でした。

 今日、F君がお掃除終了後、よっしゃやったろ、とこすってあげると目を輝かせて「もっとしてよ」というふうに手を伸ばして来ました。
posted by kingstone at 09:11| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

A6サイズのノート 自閉症の人とコミュニケーションするために



かさぶた

 大昔の話です。

 さて始業式。
 担任発表がありました。
 今年も私は昨年担当した子どもたちを担当させて頂けることになりました。
 直接の「担任」は少し変わりましたが、学年全体で子どもたちを見ていくので、まああんまり変わりません。さてどんな展開になるかすごく楽しみです。

 始業式の時、まあ話を聞くことにはあまり参加していないA君、私の指のかさぶたを見つけて取ろうとします。A君やC君は自分のも他人のもかさぶたを取るのが大好き(?)なんです。

 で、私あわててウェストポーチから小さなノートを取り出しました。そしてまず「かさぶた」と書き、発音しながら私のかさぶたを何度も指さしました。

 そして「かさぶたをとるといたい」と書き、痛い様子を何度かしました。

 次に「かさぶたはとらない」と書きました。

そしたらA君、「はっ」と言って笑い、かさぶたにこだわらなくなりました。

 うーーん、こんなふうにやりとりできた感じは初めてじゃないかなあ。

 (でも、否定形ですね。肯定形にするにはどうしたらいいんだ?「かさぶたはそのままにします」かな?)

−−−−−−−−−−−−−−−
書いて質問すると答えてくれる

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 A君が小学部時代の話ですが、今書いてる部分よりは昔なので、記事になっていないもよう。書いておきます。

 もうTEACCHについて少しは勉強していた頃。
 
 A君に「楽しかったですか?」と尋ねると「楽しかったですか」と答えます。
 オウム返しです。

 でも紙に

 「楽しかったですか?」
   ○     ×


 と書いて、見せると×を指さしたりもします。(もちろん○を指さすこともあり)

 地域の小学校に交流に行くこともあります。
 クラスでの一斉授業はわからないですから立ち歩こうとします。
 しかしノートにあれこれ書いて見せると、それをじっと見て座っています。
 で、私とA君はノートで対話していました。
 いろんなことを話しました。
 でも私からA君への質問し、彼が答えてくれる、というのが多かったです。

 「学校が好きですか?」は怖くて聞けませんでした。

追記
 やっぱり質問ばかり、というのは対話じゃないですよね。
 どんなのが良かったのかな?

−−−−−−−−−−−−−−−

泣き顔を描く

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 これは他の方の例ですが、めっちゃ面白いので私が改変して書きます。どこまで伝えられるだろう。

 ある中学校の特別支援学級で。

 うまくいかないと物にあたってしまう自閉症の生徒。ただしあたるといっても物を叩いたり、蹴ったりという程度で大破壊ということではなさそう。「ちくしょう」という感じか。

 ある時、落ち込んで「ああすれば」「こうすれば」といろいろ言ってもダメ。自分で解決できないのが悔しいのかなあと先生は考えた。

 先生は打つ手が無いので生徒の横で淡々と「泣き顔」を描いた。文字も「しくしく」「うるうる」「くやしい」と書き、ついでに「折れた鉛筆」「壊れた車」なども描いた。

 するとその生徒が絵をピンと指で弾いた。「その通りだよ」と意思表示したように見えた。(あくまでも見えただけ)

 後日、覚えたはずのものを忘れたり、課題ができなかったりした。それまでならドンと机を蹴るところ。

 しかし彼はノートに「泣き顔」を描き、それを指でピンと弾きました。

 で先生が「難しかったか?」「やさしいのにしようか?」と言うと納得して課題続行しましたとさ。
posted by kingstone at 07:56| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。