2011年01月03日

カゴ 自立課題学習・ワークシステムのために



 実際のカゴは100円ショップで買っていました。白で底面は網状になっていない物が使いやすかったです。識別のための色などは外側にカードをつけて示せますので。でもまあ、私自身は「カゴの色にこだわってこちらが困る」といった方に出会ったことはありませんが。

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過去の記事21(ワークシステム作り いよいよ2学期)

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校小学部3年目の2学期の話です。

 9月1日

ワークシステム作り

 TEACCHでは、移動を伴わずにその場でのやる事の順序がわかるものを「ワークシステム」と呼びます。

 今日は放課後しこしことワークシステム作りをしていました。

 今までは課題学習の4人全員、積み重ねたカゴの上からやっていく、というシステムでした。

 それを前に貼ってある「数字」や「アルファベット」や「仮名」や「色」の順番でやってもらおうと思っています。子どもによってわかるものが違うので、それに合わせていくつもりです。

 でも課題入れのカゴからシステムで使うカードから、つけたしたり作ったりする部分が多くてたいへん。今日はひとりでやってましたけど、よーく考えたら私の担任以外の子もいることだし、うん、手伝ってもらおう、と思いました。

 その方が私が何をやっているかもよくわかって頂けるし。

 これがうまく行き出すと、やる課題を棚から取って来てもらえるようになるかもしれないし、そうなるといろいろ広がりが出てくるなあ、と思います。

追記
 最初は私一人で何でも考え作っていたわけですね。
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過去の記事23(ワークシステム作り2 いよいよ2学期)

 9月2日

ワークシステム作り2

 今日は、カゴの改造を新人さんのひとりに頼みました。
 すごい・・・一応、昨日プロトタイプを作っておいたせいもあるけど、そこらへんにあるカゴ。瞬く間に改造して下さいました。頼んでみるもんだ。

 私は横で移動の自立用のカードをはる台紙を作ってました。
(ポケットじゃなくマジックテープにしました。ポケットにカードを入れるのがむつかしい子が多いので)

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過去の記事75(今日は警報 学校公開)

 10月15日

今日は警報 学校公開

 今日の私の住んでるあたりは変な具合の天気でした。
 台風に刺激された前線のいたずらで急にごっつい雨が降ったり、かっと暑くなったり・・・警報も出たのだけど、警報が出てから解除になるまで雨がふらんかった(笑)
 しかし、子どもたちが学校に着く頃に出て、給食が停止になる時刻を過ぎてもまだ解除になっていなかったので正午前の下校になりました。

 今日は学校公開だったのですが、お客さんは警報のために少なくなりました。うちのクラスは「午前の学習」(課題学習・この場合は1対1の学習を主か。NewSkillの学習)をやっていたのですが、たまたま見学に来られたお母さんから「作業療法ですか?」という質問があったので「うーーん、たぶん作業療法をやってた方も気がついていたと思うのですが「本人にわかることをやると楽しい」という考え方で、いろんなことをやっているんです。で、実際に役に立ったり、遊びにつながったりするようなことをやっていってます。また午後はひとりでできることをねらった勉強(自立課題学習)もやってます」なんて説明もしました。

 あはは、こういう話だったらとめどなくなりそうで困ります。

 最近、警報が出ても、全然嬉しくなかったりします。授業でやりたいことがいっぱいあるから。ありがたいことだと思います。(恥ずかしい話ですが、警報が出て「ほっ」としていたこともかつてありました)

 今日、新人Aさんが「警報で子どもが帰ると、おうちでたいへんかなあ、って気がして。学校にいる間だと安心して買い物ができたりするじゃないですか」って言うので「その気持ち、大事だと思うな」というような話をしました。

 今日は「木片を塗る」のための構造化(って子どもに合わせて適当な数の木片をカゴに入れただけですけど)と、ターザンごっこ(体育館のはりからロープをたらして揺れを楽しむ)の時に遊ぶ順番を視覚的に理解するためのボードを作ったりしました。

 いったん帰りかけてた新人Bさんが見つけて手伝ってくれました。

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過去の記事140(自立課題学習とnewskillの学習を並行して行う)

 12月8日

自立課題学習とnewskillの学習を並行して行う

 午前の学習の形態をまた少し変えようとしています。

 で、いろいろあって自立課題がある程度(5分でも)できる子どもたちを1室に集め、自立課題をさせながら教師と1対1の勉強(NEW SKILL)の勉強をしようと考えています。

 今日は初めて試みてみました。

 昨日、いろいろ課題をカゴに仕込み並べておきました。

 1対4あるいは5を目指す必要があるかな、と思ってますが、今日は途中まで私とA君とBさんという1対2でした。途中から地域校交流から帰って来たC君が自立課題のみで参加しました。

 で今までは課題が終わった後の休憩は隣の教室で休んでいたのが、隣の教室では別の勉強をしているので自立課題をやってる教室にコーナーを作ってそこで休むことにしました。

 予想どおりA君が「教室で休みたい」とかなり強く主張しました。
 今回はこれは認めませんでした。ちょっとぶつぶつ言ってたけど、レゴを出すとそれを作って遊んでくれてました。(しかし・・・本人にとって遊んでることになってるかどうかはわかんない)

 うーーん、教室の構造化にもう一工夫必要だし、いろんな事態も起こるし・・・子どもを増やしてももう一人教師が欲しいかなあ。

 あと、教材をもっともっと考えないといけない・・・
 ほんま目がまわります。

 施設なんか、どんなふうにやってるんやろ。

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過去の記事216(事前の準備が大切  ニコニコと過ごす)

 2月4日

事前の準備が大切  ニコニコと過ごす

 今日は風邪で子供たちもたくさん休んでいました。
 で、先日担当医がいなかっので行けなかった病院へ行こうと急に思いたちました。新人Bさんに「課題学習の用意はできてるからお願いね」(全部、カゴに入れて、スケジュールにカードを貼っている)と頼んで時間休を頂きました。

 やはりいろんなこと構造化できてるから「私、いなくてもいいや」と思える、ってのはありがたいです。

 もちろん、最近思いついた新工夫とかうまく伝わっていなかったかも、と思いますが、それは連絡不足の私が悪い・・・E君の学習のスケジュールを「上から下」から「1枚ずつめくる(束にしていると全部取るので、ほんとに1枚ずつこちらが用意)」としたのはどうだったかな・・・新人Aさんは午後の自立課題の時は連絡不足でまだ使えてませんでした。

 昨年までだったらどうだろう・・・もちろん時間休を取ることは可能ですが、授業は残った先生のアイデアに任されていましたし、子供一人一人に合った授業であったか、というと・・・私の能力不足もあり、たいへん疑問でした。

 ここで□□さんの旧自閉症会議室の「構造化は難しいでしょ」を一部(しかし長く)引用させて下さい。

引用開始---------
(前略)
(1) 1人に焦点を当てて構造化を考える

 別にTEACCH流の構造化に限りませんが,新たな対処を行うということは,即時に望ましい成果が必要になります。具体的には、1週間以内に,どんなに遅くても2週間以内にきっちりと予定した成果をあげなくては、話しになりません。昔と違い,今では重度の知的障害者への対処テクノロジーはそれくらいの知識の蓄積はあります。「変化が現れるまでは何年もかかる」といった偶然に頼った時代はもう昔のことです。

 もちろん、目標が現実的に妥当であった場合です。××さんの職場では、「掃除時間」を目標にするのは、非現実的だと思います(どう考えても高望みしすぎです)。「○○さんの掃除時間」に限定するところからはじめる方がいいですよ。

 さらに、新たな試みをはじめる方は、はっきり言って自信が無いわけですから、「○○さん」を慎重に選ばれた方がいいと思います。××さん自身が、誰だったら1週間で,「問題を起こさず」「事前に予定した個別の掃除課題(行動)」を余分な干渉なく実行できるか、カンを働かせて選ぶ必要がありますね(利用者
だけでなく担当の職員のチームも重要な変数)。「どうせうまくいかないかもしれな」ではじめては絶対にいけません。

 どこの職場でもそうですが、新しい試みに対する抵抗は非常に大きいものです。もし,「○○さんの掃除時間」が目標通り、即座に変化しても、周囲はそんなに簡単に認めてくれません。それでもしつこく、次は「△△さん」、その次は「◇◇さん」、そして次はこの「3人を調整して1グループ」でといった具合に、1年かけて少しずつ変化を当たり前にしていく、根気強い努力が必要です。

 そして、このひとつずつの成功経験を積んでいくうちに、「障害者に対する直接援助は,事前にいかに準備するかにかかっている」という実感を持つようになります。もちろん,職員全員が実感を持つわけではありません。しかし、2割・3割の職員が、揺らぎない自信で「事前の準備の大切さ」を理解すれば、後は組織全体の変化は早いものです。××さんは、「事前の準備が本来の仕事ではない」といったニュアンスの発言をされていますが,私は,「直接援助の善し悪しは事前の準備でほぼ9割は決まる」と認識しております(構造化だけでなくチームの役割分担なども含めてです)。

(2) 複数職員の複数日数の実習

 自閉症の人を中心とした、個別化されたプログラムと構造化の手法を取り入れた職場に、2〜3日あるいは1週間の体験をする、職員研修プログラムとその予算化が必要だと思います。すでに、個別化され、構造化された職場は、本当に簡単に日常の業務としてそれをこなしているわけです。そしてこの運営方法は、本当に少エネルギーです。はたから見て、大声で怒鳴る職員もいないし、大暴れしている利用者を押さえつける場面もめったにありません。みんな、ニコニコと普通に重度の障害を持つ人と接しています。この現実は、話を聞くだけでは、絶対にわかりません。

(後略)
引用終了-----------------------

 私の学年は、まずA君、Bさん、C君の課題学習をどう自立的にやっていくか、から始め、A君のスケジュールや、徐々にC君のスケジュール、E君、Bさんへのスケジュールや移動のさいの視覚的支援、コミュニケーション、と進んで来ました。

 また自閉症かどうかはわからないD君、F君、Gさんについても、一部同じような試みを入れて、ほんの少し効果があったかな、というようなところもあります。

 で「事前の準備の大切さ」はものすごく実感できるものとなっています。(もちろん以前の授業などでも事前の準備はしていたのですが、まず授業ありきであり、個人の特性には合って無かった面が多大にある)

 そしてやはり私の学校の教師でも、私の学年に入って一緒に過ごさないと、私の学年がニコニコと普通に(!)過ごしているのはわかりにくいかなあ、と思います。いや一緒に過ごしても「これが小学生のための授業かあ」とか「なんでこんな間違った行動を訂正しないのだ」(例えば朝の会でA君が写真を反対向けに貼る)とか思いはる方も多いだろうな。

 ベテランさんが復帰されました。
 ベテランさんは「私の指示には従わなければならない」ということを子供たちにわからせるのがたいへん上手な方で、復帰当初はいろいろ戸惑われたのではないかと思います。

 そのベテランさんがC君のランニングや腹筋の時に旗を入れていく工夫を見ていて「E君のモップかけのお掃除の時にその方法、使えないだろうか」とアイデアを出して下さいました。E君はモップかけをする時に1回だけかけて終わってしまうのです。

 確かにE君はスケジュールの流れはわかってきたのですが、次々にこなそうとして、あせるところがあります。

 これを「さぼり」「わがまま」「なまけ」と見るのでなく、具体的にわかる手段で伝えていくアイデアを出して頂けたのはたいへんありがたいです。で、これも「事前の準備」ですね。

 回数を旗や具体物で示して、1回ごとにそれを1個無くしていって、全部無くなったら終わり、ということを教えたいわけですね。で、今、E君のゴーアウェイにも取り組んでいますけれど、「何かがひとつずつ
無くなっていって、全部なくなったら終わり」がわかるようになったらゴーアウェイなんてしなくてもいいようになるかもしれない。(ただ、早く全部無くせ、という要求が出るようになるかもしれないけど)

 しかし、ふと思ったのですが、「大変」でなく、ごくごく普通にニコニコと過ごしていると「子供の障害が軽いから」と思われる面もあるかもしれませんね。

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視覚支援することを理解して頂くために出した文書

新年度を迎えて」の直後のことです。

 たぶん公式の、年度初めての学年打ち合わせで、Bさんに視覚支援することを新担任になった若めのベテランさんに断られたものと思われます。っていうか、他の担任全部も「反論」はせずとも「使わな」かったのですが。

 そして私以外の他の担任さんは「音声言語の指示、指さし、腕を引っ張る、背を押す」という対応になっていきます。

 もちろん、自閉症の人が幸せになるのなら、こだわる必要は全然ありません。しかし

目の前でお見せしてもなかなかわかって頂けない

のように
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 すると若めのベテランさんは
「自閉症の子は難しいですね。自閉症の子は難しいですね・・」
とうわごとのように繰り返し始めました。
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なるのですから、なにをかいわんや、です。この文のAさんが「過去の記事シリーズ」のBさんです。

 自信があるから、反対したのじゃ無いのか・・・


 以下、その時出した文書です。
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                               日付
○年生の先生方へ
                             kingstone

 昨日は学打ありがとうございました。

 その中で先生から「Bさんになんでいきなりカードなの」という疑問が出たのに対し、ちょっといろんな思いがわいたもので、先生にとっては「そんな言われ方したら反論も何もできへんやん」と言うような口調になってしまいどうもすいませんでした。
 本当に私もコミュニケーション障害の一面があります。昨年もなかなか口で伝えられないので、こんなふうに文にしてみなさんに読んで頂いたりしました。
 もし良ければおつきあい下さい。

 で、考えたのですが、ほんと外の人から見たら「いきなり」に見えるだろうな、と思いました。

 ちょっと振り返ってみます。
 2年前の4月からBさんと同じ学年になりました。この頃のBさんは手を引っ張れば座り込む。何かをさせようとすれば手を振り払う。また上手にやりとりしてよく人間関係のとれた方となら比較的いろんな活動ができるが、それ以外の方とならもひとつうまくいかない、そんなところがありました。私となど、とてもとてもです。

 そんな中で私はBさんと「グループ別学習」の「言葉・数グループ」を担当することになりました。最初は「とんでもない話やなあ。Bさんにそんなことできるわけないんちゃう」と思っていました。実は私が風疹で休んでいる間に人選が決まっていたのです。 でもいろいろ課題をやってみるとパズルなんかは得意なのだなあ、というのがわかってきました。しかし「グループ別学習」の勉強に行こうと誘ってもなかなかBさんは来てくれませんでした。あっちこっち遊び回り逃げ回っていました。

 2年前の10月に研修に行ってから「自立課題(ひとりでする課題)」のやり方で学習に取り組み、机マークカードを使うようになりました。これは声かけもしながら机マークカードを渡して学習する机のところにやって来るように教える、というものです。しかしこれにしてもなかなか来てくれませんでした。しかたないから手を引っ張って座りこもうとするのを連れて行ったりしたこともあります。

 2年前の12月頃、中庭のブランコで遊んでいたところでカードを渡そうとしたら、「ンッ!」と声を出し、手を「あっちへ行け」というふうに激しく振りながらパッと離れて行ったことがありました。周囲で見ていた先生方から大笑いされました。

 昨年の3月、教室で本を見ていたBさんに「机」カードを見せると「ンッ!」と声を出します。また「やだよ」と怒ってるのかなあ、と思ったのですが、本を置き、カードを手に取りました。教室から出て自分で靴をはき、一人で机のところに行き、封筒にカードを入れ、イスをひいて着席しました。この間、声による指示はいっさい無しです。

 そして「早く課題を出せ」と言うように「ンッンッ」と言ってました。(これはしばらく無視していると自分から課題の入ったカゴに手を伸ばしました)

 すごく嬉しかったです。

 この後「机」カードを渡すとスキップするように走って課題学習をする机のところまで来るようになりました。

 しかし、これだけBさんに「視覚」を使った手がかりが有効かもしれない、ということがわかってもまだ私はなかなか他の部分では使おうとしていませんでした。「どんな準備をしていいかわからない」「どんな場面で使ったらいいのかよくわからない」というのが大きな理由でした。いや、基本的に私は怠け者だ、というこがあるのかもしれません。もっといろいろ試行錯誤するべきだったと思いますが。

 昨年の9月になって「移動にカードによる指示を使ってみよう」とA君とC君に試み始めました。まず「体育館へ」は全員使ってみました。教室へは最初はA君とC君だけでした。そこで有効でしたので(一人で教室に帰ることができるようになった)Bさんにも課題学習の部屋から教室に戻る時に使ってみました。いくら「終わりだよ」と言っても手を引いても動こうとしなかったBさんが、すっと立ち上がって教室に行きました。

 また先日もお伝えしましたが、昨年10月ターザンごっこの時に声をかけても動かない、声をかけながら手を引っ張ると反対方向に逃げようとする、そんなBさんに体を固定するための布を見せるとさっさと立ってターザンの台の方にやって来ました。これは誰がやっても同じことができました。

 昨年11月22日にモップ掃除に行こうよ、と誘った時にBさんは怒っていました。そこで写真を見せるとすっと一緒にモップのところまで来て、モップを見るとやることがわかってモップを持って行きました。

 これまでのところを見ていた新人Bさんが「Bさんにはもっとこんなことが必要かもしれませんね」とおっしゃいました。そしてこれ以後、新人Bさんがいろんな写真を用意して下さいました。ロッカー、着替え、たたむ・・・これらはひとつずつ先生が持っていて見せていました。そしてひとつひとつに手応えがありました。

 うまくいくので新人Bさんと「何でもっと早くからやっておかなかったんやろなあ、なんて気持ちになるね」と話し合ったものです。(そういう意味で私は本当に怠け者だと思います)

 またBさんの場合、ひとりでの課題学習の時は「上から下に順番にする」ということを理解してできるようになってきていました。(これも最初はなかなか理解できなかったようです)

 そういうことをいろいろ考え合わせ、将来の自立的な活動にむけて「上から下」へのスケジュール形式を今年の2月頃に取り入れてみたわけです。

 外から見れば「いきなり」に見える、カードの提示にもこれだけの積み重ねがあるわけです。またBさんのための様々な視覚支援を作られたのは最近ではすべて新人Bさんです。

 カード(と言うより視覚支援ですね。人によってはまたBさんの場合も具体物を使った時もありますから)が有効だったことについて書きました。しかし逆に「危険性」も考えておく必要があります。

 自閉症の方の場合「視覚に強制された行動」というものが出る場合があります。「嫌なのにしてしまう」という可能性もあるわけです。それを防ぐために「選択肢を用意する」「本人が本当にしたがっているのか一生懸命感じ取ろうとする姿勢」はやはり大事なものだと思います。

 まあ、Bさんの場合、本当に嫌な時はカードを見せても放り投げます。そういうBさんっていいなあ、って思います。

 人間関係をすごく上手に作ることのできる方の場合、こんな方法は必要無いのだと思います。しかし「誰にでもできる方法」があって、その上でさらにいろんな人間関係がある、それでもいいんじゃないかな、という気持ちもあります。

 また感受性の鈍い、人間関係作りの下手な、そんな私でもやりとりできる方法がある、そんな私の存在も許される、そういうことであってくれたらなあ、という願いもあります。

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出張自立課題学習

 知的障害特別支援学校中学部にいた頃。

 今、いろんな子どもたちを知りたいのと、どうやって自立課題学習をするのか、を他の先生に見て頂きたいという思いもあって「出張自立課題学習」をしています。まあなかなか時間は取れないんですけど・・・

 ダンボール箱に教材やカゴ、カードやカード受け、様々な素材を入れて行き、他の教室へ行って、その場にある机や場所を使って勉強する場所を作ってしまいます。必要なカードなんかもその場で作ります。

 うわあ、すごいやん、なんて子どもたちが思わせてくれることも多いです。

 今日対応した生徒。

 ラジカセが大好きでラジカセの前を動こうとしません。
 机カードを渡して勉強するところへ誘導しようとしても「ウー」とうなり、寄せ付けません。

 まず勉強する場を離れた所に設定していたのですが、ラジカセの横に設定し直しました。こうすると何をやるかは見えます。で「この勉強をしょうよ」と誘います。まだ「ウー」

 でも一緒に曲を聴いていると私を見てニコッとしたりもします。

 でも誘うとウー・・・

 担任の先生が「勉強したらテープ」と言ってラジカセからテープを出そうとするしぐさ。でも出させません。しかし、それが私にヒントになりました。

 さっとテープを取り、机カード(勉強しようよカード)受けの下に置きます。
 で「お勉強したらテープだよ」
 で立とうとしない本人をイスごと横の勉強机の前へ。(っても60cmくらいですが・・・無茶苦茶嫌われてしまったらどうしようか、とかなり悩んだすえですが・・・)

 机カード(勉強しようよカード)を渡すと「受け」に注目しています。そっと腕を「受け」の方向に押しました。すると彼はカードを「受け」に入れます。

 そしてカゴに入った教材を見ます。厚紙に色マジックで引いた線と同じ色の洗濯ばさみをつける課題。単色だけ。ひとつ手を取って教えると後は全部自分でできました。

洗濯ばさみ.jpg

 できたらおしまい箱(右横に置いた段ボール箱)に入れることを手を軽く取って教えます。
 
 次のカゴにはペットボトルとじゅず玉が4個。すぐに理解してペットボトルにじゅず玉を入れ、ふたをします。

じゅず玉入れ.jpg

 で、できたら自分でカゴをおしまい箱にしまってくれます。

「すごーーい、やったねえ!」とほめると彼はテープをぱっと取ってラジカセのところへ。とにかく良く頑張ったねえ、とほめまくりました。

 しばらくして(10分くらいかなあ)からもう一度やってみました。すると今度はカードを見せたらすぐに取って机のところへ。(テープを取る時に抵抗したかなあ・・・忘れた)で、さっさと課題をやってしまいます。

 で全て終わってまた満足そうにテープを聴きました。

 今日、その後で廊下でその生徒とすれ違いました。するとその生徒は私を見てニコッと笑い「よう」というように声を出し、手を挙げてくれました。

 自分でもどきどきもんでしたし、○○さんあたりからは「なんてことを」と言われそうでもありますが、なんかうまいほうにころんでほっとしています。

 ひとつの仮説。
 今まで、そんなふうに達成感のある勉強、あまりしたことが無かったんじゃないかなあ。そしてだから「終了」の概念がわかりにくいのじゃないかなあ。
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追記
 やっぱり「物理的」に動かしてる部分がありますね・・・非常にびびりながらですけど。

 この生徒の場合、上記とは別の織物の時間に担当になりました。織物を教えることはすぐにあきらめました。それで織物の時間に織物の部屋で自立課題学習をすることにしました。

 保護者に許可を取るためと小学校の特別支援学級時代の学習内容を聞くために電話をしてみました。やはり学習内容は「わからない」とのことでした。そんなん多いです。保護者は学習内容をまったく知らない。

 私が関わるのは織物の時間(自立課題学習)のみでしたが、不思議なことに朝、登校してきたら、彼は学校の中で私だけに毎朝、にこっと笑い「お」と声を出し、手を挙げる、という挨拶をしました。担任も不思議がっていました。

 学年末にはお母さんに自立課題をやっているところを撮影したビデオを差し上げました。「平等じゃ無いじゃないか」と批判・禁止されそうな行為ですが、やっちゃいました。まあ他の生徒は自分で織ったり、教師が手伝って織った布を貰えるけど、彼には無かったから、という理屈は成り立つか。

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わがままと言われた生徒と カードが束に

 知的障害特別支援学校中学部にいた頃。

 Bさんとのやりとりが続いています。

 Bさん、音声言語だけでやりとりしようとされて、教師の思うようには動いてくれなくて「わがまま」という評価をされることも多かったような気がします。

 イスのある場でなく、床にじかに座るようなところでは「「わかる」やりとり、拒否されてんだけど」で書いたように座ったまま、あちこち好きな所へ行きまくります。

 そこでみんなで集合する場所の壁にBさんのシンボルを書いた紙を貼ってみました。そしたらそのあたりに座ってくれるようになりました。

 体育祭の練習ではそんなものの全然無い場をあちこち移動しないといけません。そこでシンボルを描いたカードを作り、まずそれを見せて移動を開始し、止まるところ(座るところ)の地面の上にそれを置きます。するとあちこち行かないでそのあたりにいるようになってくれました。

 好きなパズルをやっていると声をかけても、カードを見せても動かないことがありました。そこでカゴを持っていき、「じゃあおしまいね。かたづけようね」と言ってパズルのピースをカゴに入れ始めるとBさんもいっしょに入れます。そして全部入れ終わるとにっこり笑って立ち上がって、移動を開始してくれます。

 私は別に人間、わがままだっていい、と思っています。

 すごく大切なことだと思っています。

 しかし、そうであっても、本人にわからない声かけで言うことをきかないからといって「わがまま」と評価するのはよくないよなあ、と思います。

 今、私はBさんにどうやったら理解してもらえるのかなあ、とあれこれ考えながらつきあってますけど、なんかすごく楽しいです。で、そのために使ったいろんなカードやチェキの写真とかをリングにとめていってます。だんだんブックになりつつあるようです。

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バケツ3つ(やるべきことの量がわかる 約束を守る)

 先週、研修の時間に担当の先生に無理にお願いして「課題学習の仕方」を話させて頂いたことは書いたかな??研修の時間、「こういう書類を作って」という話ばかりになるので、子どもと関わる時に考え方や注意点の話を少しでもしなきゃ、という思いの中で言わせて頂きました。

 でカゴに教材を入れるのは「これだけやったら終われるんだよ」ということをしっかり目に見せて約束しているわけ、みたいな話もしました。

 それを応用して下さったのでしょうか。

 ある先生、農園でGさんに仕事をしてもらう時、バケツを3つ用意して「これだけ頑張ろうね」とやって下さったそうです。でGさんはちゃんと3つ、いつもより頑張ってやってから、さあ終わり、と遊んだとか。

 めっちゃ嬉しいです。

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見てわかる(構造化)グッズの買い出し

 小学校の特別支援学級担任に異動した時。

 今日は100円ショップめぐりをしました。

 カゴもほとんど、教材もほとんどもとの特別支援学校に置いて来たので(残った先生がすぐに実践できるし、私は新しい子どもたちを見てやっぱり合ったのを新しく作らなきゃ、と思ったし)まず素材となるものを買わないといけません。

 で、ダイソー系のところに行ったら、ありゃ、カゴがみんなパステルカラーで見にくいったりゃありゃしない。で小さな白いバットも無い(涙)仕方がないので紙のバットをいくつか購入しました。カゴは少しでも見やすそうな薄い青のを少しだけ買いました。

 ダイエーの100円ショップに行ったら、おお、白で、底が編み目になっていないカゴがある。思わず20個買ってしまいました。

 それから、マッチングの課題などの時に使う、箱やしきりが無いので、お菓子屋さん街に行っておまんじゅうとチョコレートを買って来ました。中身は家で食べて、箱と中のしきりを月曜日の職員朝集の時に見せて、「家にあったら持って来て下さい」とお願いするつもり。

 でも、おまんじゅうは失敗でした。開けておまんじゅうを出してみたら、しきりが途中で切れて底面がちゃんとしきられていない(涙)

 まいったな。

追記
 しきりのついた箱は同僚教師も持って来てくれました。
posted by kingstone at 13:10| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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