2010年12月18日

自閉症のひとたちへの援助システム TEACCHを知る

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自閉症のひとたちへの援助システム

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著者
 藤村出
 服巻智子
 諏訪利明
 内山登喜夫
 安倍陽子
 鈴木伸五

 これはTEACCHプログラムについて知りたいと思う初心者が読むのに丁度いい本じゃないでしょうか。値段も500円だし、たくさん写真や図解もついてるし。自立課題学習のところも、ははあ、こんなふうにするのかあ、というのがよくわかります。

 どう言ったらいいのか、これ一冊で済む、ってわけでは全然ありませんけど。

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 TEACCHで日本みたいな終業式があるかどうかは知りませんが、グループで集まって何かをするというのはいろいろありそう。
 「自閉症のひとたちへの援助システム」でも、一番最後のところにグループでの活動が出てきます。
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 昨年、特別支援学校で同じクラスで一緒に組んで来た方に用事で電話しました。
 用件が終わった後こんな話をして下さいました。

「今、「自閉症のひとたちへの援助システム」を読んでいる。研修としてレポートにまとめているのだけどA4で20枚になっている。これを読んでみて改めてkingstoneさんが言っていたこと、意図していたことが理解できてきている。昨年度は協力できなくて悪かったなあ、とも思う。今年度は自分の学年でできるところは取り入れていきたいと思う」

 ありがたいことです。
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半分にして下さい

 ある生徒。

 給食中にお皿を担任の先生に押し付けて「食べない」の意思表示。

 担任が私に「こんな場合は残させてあげたらいいんでしょうか?」

と尋ねはりました。うーーん聞かれてもなあ・・・私もよくは知らない生徒だし。

 とっさに

「まあいろんなやり方があるよ。私は基本的には食べなくてもいいとは思ってるけど。でも食べて欲しい時もあるよね。で、こんな工夫もあるね」

 とウェストポーチから名刺サイズの紙を取り出して、○を書き半分黒く塗って下に「はんぶんにしてください」と書きました。でそのカードを先生に示したら食器の中身を半分にしてもらえるよ、と教えてあげました。(このお子さんの場合、音声言語での表現は確実ではありません)

 すぐに理解し、使えました。
 
 で、半分にしてあげると残りをがんばって食べたり、時には少し食べてからもう一度半分カードを示したりと、使いこなしてくれています。

 この「はんぶんにして下さい」カードの工夫は、おしま学園の鈴木伸五先生に教えて頂きました。「自閉症のひとたちへの援助システム」のp38にも出ています。
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 知的障害特別支援学校に実習生さんが来ています。

 さて、私の担当の方には「自閉症のひとたちへの援助システム」の第3章「構造化された教育」のところを宿題にしていました。で

KING  「構造化って何?」
実習生A「○年生がやってるみたいに色やいろんな物でわかるようにすること」
KING  「満点」


KING 「構造化って何?」
実習生B「えーーっと作業などを細かくかみ砕いて一人でできるようにすること」
KING 「ふむふむ。自立のための構造化やね。じゃあ、なんでかみ砕く必要があるの。たいていの人にはそんなことしないよね」
実習生2「言葉だけでわからないことがあるから」
KING 「そうそう。つまりわかるようにするってことやね」

 お二人ともきちんと勉強してきて下さっています。
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 今日は「自閉症の人たちへの援助システム」の「診断」を宿題にしていました。実習生さんの回答

「私は、いろいろと言葉をどうしようとか思いやりも必要だろうとは思うけど、はっきり言って下さった方がいいと思いました。そして事例のところに出てきたように、これだけ支えてあげることができますよ、こういうサポートがありますよ、と伝えられるところがいいな、と思いました」

 ちゃんと読んでくれてはりますね。
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 でも、先日私が「立ちはだかってものを言った」先生が「以前読ませて頂いた「自閉症のひとたちへの援助システム」をもう一度読ませて下さい」と言って来られました。(ご自分で購入して下さりゃもっと嬉しいけど)
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鈴木伸五さんが亡くなった

 鈴木伸五さんはとても優しい実践家でした。

 C君の指導で行き詰まっている時、他の先生方に相談したところ

「コミュニケーションサンプルも取ってない状態では何も言えない」

と回答がありました。(これはこれで正しい。誤解なくTEACCHを広めていこうとする時、この方がいいかもしれない)

 その後、大阪であった実践報告会に来られた時、かくかくしかじかと無理矢理相談したら

「うん、コミュニケーションサンプルの件は確かにそうだよね。でも、今困ってるんだよね。じゃあ考えてみよう」

と一緒にあれこれ考えて下さいました。

 そして実践を少し進めることができました。

 今年3月の安田でもずいぶんいろいろお話をうかがうことができました。

 ご冥福をお祈りします。

「自閉症のひとたちへの援助システム」の第3章 構造化の理解と実際

の幼児関連の多くの部分を鈴木さんが書いてはります。自立課題学習とかワークシステムについても多く書かれています。ものすごく参考になりました。


posted by kingstone at 13:39| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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