2011年01月14日

うまくやるための強化の原理 応用行動分析の本だけど愛情にも触れてる



うまくやるための強化の原理

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。


 「うまくやるための強化の原理 −飼いネコから配偶者まで−」
  カレン・プライア著 河嶋孝・杉山尚子訳 1400円+税 (二瓶社)
うまくやるための強化の原理―飼いネコから配偶者まで/カレン プライア

をやっと読みました。先日読んだ「応用行動分析学入門」もぞくぞくしながら読みましたが、この本の場合は「ほえーー、なるほどなあ」と感心しながら読んでました。

 担任している子どものことが頭に浮かび、でも「じゃあどうやっていくか」がまだ頭の中に形にはなっていませんが、考えていきたいなあ、と思います。

 面白かったところをいくつかあげると

「強化にもとづく訓練とは、報酬や罰を与えることではない。現代のトレーナーたちは、しだいにそういう言葉さえ用いなくなっている」

 いやーー、実のところ報酬や罰を与えることかな、って思ってしまっていました。「いい」ことをしたら報酬を出し「悪い」ことをしたら罰を与える・・・

 で「行動の直後に好子を与えることを強化といい」となるのですが、報酬とどう違うか・・なんとなくわかるようなわからないような。まだ自分の言葉にようしません。

 「(好子(こうし・・正の強化子)の量は)少ないほどいい」

 ついつい子どもが、こちらがいいなと思うことをしてくれると大げさにほめてしまいがちですが、そうでもないんだよ、ということですね。この人は素敵だな、と思うような指導者が脱力系の人であったりするってのにつながるかな。

 でもって時には「エサに限らずどんな好子でも、きわめて有効な方法は「大当たり」というやりかたである。それは動物でも人間でも同じだ。大当たりとは、ときどき、いつもの好子の量よりも多く、たとえば10倍くらいたくさん与えることである」

 これもなんとなくわかるなあ。

「ある特定の動物種についての知識はなくとも、どんな動物がどんなふうに訓練に反応するかがわかれば、一か月間ただ動物を観察するよりも、30分間訓練する方が、ある特定の主の社会的信号がどういうものかをもっとよく知ることができる」

 これは子どもたちのことをよく知ろうと「自由遊び」の時間を設定するのもいいけど、こちらが意図して組んだ「授業」の中で子どもをよく知ることができることもあるんだよ、と読めました。

 で、最後の方の
「強化を使って訓練すると必然的に起こる、不思議だが重要な結果は、訓練する側とされる側の間に愛情が芽生えることである」
ってのにうんうんうなづきましたです。

 でそうでなくちゃ訓練効果も上がらない、ってことなんだろうな。愛情が芽生えない時もあるけど、その時は効果が上がらない・・・本の中にも失敗した例として少年犯罪者の施設での例が出てきます。

関連発言
過去の記事245(応用行動分析学入門(ぞくぞくするぜい)1)
過去の記事247(応用行動分析学入門(ぞくぞくするぜい)2)
過去の記事250(応用行動分析学入門(ぞくぞくするぜい)3)
過去の記事257(応用行動分析学入門(ぞくぞくするぜい)4)

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○○さん、こんにちは。

 >「ほめりゃあいいってもんじゃないだろ、ほめりゃあ」
 >と言いたくなるようなことが、私の周りでは少なくないんです。

 いや、よくわかります。
 私なんぞもそうなっているのじゃないか、と思います。
 ほんと適切な時に適切なほめ方ができるようにしたいなあ・・・

 >PS.「うまくやるための強化の原理」の「好子」というコトバ、は
 >    じめて聞きました。よく呑み込めないなあ。

 「正の強化子」でいいんだと思いますよ。前書きにも

「従来、「正の強化子」「負の強化子」と呼ばれていた、positive reinforcer, negative reinforcer を、意味を直感的に捉えやすくするために、杉山らの「行動分析学入門」(産業図書)に基づき、「好子」「嫌子」と訳してみた。」

となってますから。

 しかし・・・いくら本に感動しても、実践に応用できなきゃなあ・・
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自分への強化子

 □□さん、こんにちは。

 >長いことスランプに陥っていた私としては、自分の強化子を見つけなくちゃ、
 >ともがいているところです。(仕事?かな)

 これって大事みたいですね。
 私ならなんだろう・・・計画を立てたことが子どもにウケるとそれだけで嬉しいけど。でもそうはいかな場合も多いもんなあ。

 あと、有森裕子さんの「自分を褒めてあげたい」なんてのも思いだしますね。

 「うまくやるための強化の原理」の中で、著者があんまり行きたい気持ちにならない場所に行くのに、どこそこまで行けばチョコひとかけ、また次の所まで行けばチョコひとかけ、とかやってうまくいった、というのがありましたけど。


posted by kingstone at 16:24| Comment(0) | 教養・ビジネス・組織論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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