2011年01月13日

カタカナカード カタカナを学ぶ



 下の話は、上記のカードではなく、身の回りの物の写真で作ったオリジナルのカードかもしれません。

あせらなくていいんだ

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 ○○さん、こんにちは。

 >今年の2月に飛躍的に絵カードで単語を獲得したうちの□□君は、この○月
 >○日から「こんな事はずーと前からできていたんだよ」というような顔を
 >しながら、カタカナで書かれた単語を(絵なしで)すらすらと読むようにな
 >りました。

 嬉しいですね。

 ほんまにねえ・・・その感じ、よくわかります。
 ほんと、ずーーっと前からできてたかのように見えるのだけど、記録をめくって見ると、ありゃ、つい最近なんだ、しかもそこに至るにはあれこれあれこれあったんだ、と思いだしたりします。

「指導がなかなかうまくいかない」とあせる時、ちょっと思い出してみると、逆に「そんなにあせらなくていいんだ」と思える時もあったりしますね。

posted by kingstone at 22:03| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月12日

焼香の香炉 お葬式や儀式への参加



 自閉症の人にとって、お葬式はなかなか参加の難しい儀式です。

・死というものがわかりにくい。
・死者を悼む(周囲の人のための、生きているもののための)儀式ということがわかりにくい。
・その場の音や香りが嫌な場合がある
・そうあるものじゃない(慣れない)

等の理由があると思います。

 漫画「光とともに」戸部けいこ著の第1巻第1話にも、光君が法事に行ってパニックになるシーンが描かれています。

 それでも見通しがつけられるスケジュールがあり、「焼香」「お棺に花を入れる」などの活動の見通しがあると幾分参加しやすいかもしれません。(神式だと榊を捧げる、か。キリスト教式だと何か活動はあるのかな?)また要求すれば途中で別の部屋で休憩できる、というような安心も必要ですね。そういうことがあれば逆に全部参加できたりするかもしれません。

 でも、まあ、本人に尋ねてみて、「行かない」と意思表示するなら行かないという決断もいるかもしれません。

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 ハルヤンネさんが「ふたつめの「月がまわってくる」」で、顧客のお子さんが葬儀に参加できた(できなくてもいいと思っていたけどできた)という報告を書いてはります。

お便り♪ありがと

 で、私がそのことをTwitterで書いたら、ハルヤンネさんが基本的なヒントをつぶやいて下さいました。以下に収録。

ハルヤンネ「葬儀については、もう、何十組もアドバイスしてきました。みなさんが、ご家庭なりのお別れをしてくださっています。次にマニュアルを、ツイートします。」

ハルヤンネ「「葬儀のときに」 http://amba.to/fmrgj0 葬儀のときに、用意したらいいものなどを、お知らせしています。沢山の方が、ご利用いただいているマニュアルです。」

ハルヤンネ「「葬儀の経験 00,09,23〜25」 http://amba.to/dP2hQQ これは、祖母の葬儀にでたときの様子。それから、父の葬儀にも参加しました。 そのときは、焼き場で「出直すときは、焼き場だよ」と言ったので、みんな、父は、どこかで出直したのだろうと、想いました。」

 某宗旨では、「亡くなる」ことを「出直す」と言います。たぶんその宗旨ではないだろう家庭に育ったお子さんが「出直す」と言いはったことに感動します。

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何が大切なの?

大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 みんなで一緒にいることがそんなに大切なのだろうか・・・

 例えば、
 ・コンサート会場で静かに座っている、
 ・お通夜やお葬式で静かに座っている、
 ・みんなでレストランに行った時に食べ終わっても静かに座っている、

 すべて素晴らしいスキルです。
 それができたらたぶんすごく世界も広がることだと思います。

 で、それを目指して集会で歩き回らずに座ることを教える??
 たくさんの人でわんわん音がする会場に「いやだ」という意思表示をしている人を座らせる??

 あるいは「楽しい集会でした」と言うが本当に子どもは楽しんでいたの??

 こーゆーことを考えるとかなりつらくなったりします。
 いや考えるとではなく、言葉に出してみるのですが、「社会に出たらそういうのも必要でしょ」
「これから社会に出たらもっともっと我慢しなければならいなことが増えるのだから」とか言われるわけで、だからつらくなるわけだな。

 本当かな?

 「前にならえ」で並ばないといけない作業所や施設ってたくさんあるんだろうか。あるいは会社。もちろん自衛隊や警察や消防署はそうかもしれないけど・・・いや警察だって内勤の人だったり、所内の掃除の人だったら「前にならえ」で並ぶ必要も無いだろうなあ。

 うーん、うーん。

posted by kingstone at 23:50| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

机とイス 学習や作業に



 机とイス。学習したり作業したりするのに大切です。もちろん、机の前に座ることにこだわることはない。でもこだわってほしい。

自立課題学習への模索

 大昔の話です。

 知的障害特別支援学校にいた頃。

 Oさん(特別支援学校の教師)、こんにちは。

 > 教室の中に閉じこめて、机に座らせようとするとパニックになる、落ち着かない
 >..という子供に対して、一定の強制的な授業をした後は、気分転換として自由行動
 >をさせる。

 まず最初の「教室の中に閉じこめて、机に座らせようとするとパニックになる」ってのは・・・すっごく今まで嫌な経験が蓄積してるんでしょうね。ひとごとじゃなくて私の周囲でも「あの子、課題学習嫌がるのやけど、そら机に向かって勉強するよりは外で好きなことする方がええよなあ」という声が聞こえて来ました。

 なんかへん・・・

 その方、「わかることやできることをやってほめられた経験」いや「わかることやできることをやって、やったぞ、と思えた経験」がどれだけあるのだろうか。

 syunさんが「知的障害特別支援学校時代に机に向かって作業なんてしているのを見たことが無い」と言われていた方に対して、碁石を升目に置くのを1回だけということから始めて工賃の取れる作業にまで結びつけていかれた例を紹介して下さっています。

 障害児教育フォーラム自閉症会議室の#1716からのツリーです。

 そもそも「一定の強制的な授業」というものがなんか違うんじゃないかな、というのを最近特に強く感じるようになってきています。

 じゃあ私が「強制」していないか、と言えばそんなことは無いのですが。

 特に課題学習で「まずここに座るんだよ」「この作業はこうやるんだよ」ということを最初に教える時、少々抵抗するお子さんを押して行って座らせたり、手をとってレゴを組みあわさせたりはするわけですが。

 でも、それも半ばびびりながら、そのお子さんの課題をやり切った時の笑顔をささえにやっていることで、常にどうしたらその強制というか、プロンプトを外していけるか、を考えています。

 で、そうやっていくとたいていの場合、その作業(課題学習)そのものが「気分転換」や「楽しみ」になるなあ、というのを実感しています。

 まあ「課題学習」と言っても「机の上」だけにこだわることなく、本当に机の前に座るのが嫌なのなら(そこんとこについても私懐疑的ですが)別に立ってする作業であってもいいと思うのですね。

 そこから始めていって「作業できたぞ」「ほめられたぞ」「やったぞ」みたいなのが増えてきたらきっと「机に座って作業する」もできるような気がします。

 まあ一人一人違うから、何とも言えないところはありますけど。

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落ち着いて作業できる人なんだよ(わかってできることであれば)という話

 特別支援学級にいた頃。

 kingstoneさん、こんにちは。
 syunです。

 当方の仕事場(成人施設)に先日より特別支援学校から現場実習の生徒さんが来てはります。

 今日、その中でも「この子自閉症やわな〜」というお子さんを半日担当しました。
 ごっつ「うろうろ」してはって、付き添いの先生にきくと「座ってられるのは通常5〜10分程度です」とのこと。

 初対面の方でしたが、PCS(シンボル・絵カードです)で表示したちょうどいいスケジュールとブースがが空いていたので、そこを使ってもらって、スケジュールを追いながらの支援付き作業27分の後10分休憩。その後15分は全く自立作業。

 もっとやりたそうにしてはりましたが、他の日課もあってそこで終了でした。

 なんやねんこれ!!!!!

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 kingstoneです。

そうなんよね・・・M君も「机の前に座っての勉強なんてできない」と言われてたのに初めてやってもらっていきなりできたし・・・

出張自立課題学習
自立課題学習をする

 付き添いの先生(いるのかな)が、「こら勉強せなあかん」と思って下さったらいいのだけど。

 私が今、担当しているお子さんたちもすごく頑張ってくれてるし。

 でも、そういうことよりも「みんなと同じ教室の机にわからないまま座っている」ことを重視しはる人もいる・・・結果的には子どもを苦しめているような・・・

追記
 syunさんの話は、これだけでは「座って」か「立って」かはわかりませんが、15分間の自立作業(特別支援学校や特別支援学級なら自立課題学習にあたると思う)ができたわけですね。

 で「もっとやりたそう」にしてはった、というのが大事だと思います。

 今は、多くの特別支援学校や特別支援学級で自立課題学習に取り組まれていることと思います。

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自立課題学習の指導手順を質問されて

 特別支援学級にいた頃。

※これはOさんから「自立課題の指導手順」について以下のようなお願いがあって書いたものです。
・・・・・・・・・
 自立課題(たとえばビー玉入れ、でもブロック色分け、でも玉通しでも何でも)を一つあげて、その指導手順を簡単に書いてもらえませんか?
 まずその課題(もしくは類似課題)について未訓練、着席行動は形成されている、1対1の課題は一応できる。言葉は1語文程度自発する自閉症のお子さん。(一応ここでは小学部程度としましょう)の指導手順を教えて欲しいと言われた場合を想定して簡単な箇条書きで...
・・・・・・・・・

 kingstoneです。

> 1対1の課題は一応できる。

 この意味がよーわからんが・・・「どんな課題が」「どうできる」のか?

 私の場合、ほんこないだ、初めて自立課題学習をスケジュールに入れた時のことを思い出してみます。

 この場面、本人にどれだけの力があるのか、全然わからない状況で、そのアセスメントも兼ねていました。

 まず自立課題学習を教える、という場合、大事なのはスケジュールで「自立課題学習の場所に行ってする」ということがわかり、その場へ行ったらワークシステム(どんなふうにやっていったら良いかがわかる手順やしくみ)を理解して一人で作業(学習)でき、その後スケジュールに戻れる、ということかな、と思います。(実は課題の中身はあまり問題では無い)

 スケジュールボードを用意。縦に

 「自立課題」
 「休憩」
 「自立課題」
 「休憩」
 「交流学級へ」
 (注・もちろんシンボルや絵や字など・・・現在はこのお子さんの場合「色」が重要)

と並べておく。

 壁に向けて机を二つ並べ、机の右にはイスの上にダンボール箱(終了ボックス)を置いておく。(これは床の上だと、距離ができ、終わった教材を投げ入れる形になるため。そっと置けるようにイスの上に置いて距離を短くしたわけ。イスの上にダンボール箱を置くと、丁度開口部が机の高さと同じになりました)

 左側の机の上にはカゴに入った教材を2つ用意しておく。

 カゴは上下に重ねておく。カゴの下にはトランジションカードを置いておく。(この場合はカゴの上下のワークシステムでやってみようということ)(別に3つでもいい。現在は5つ6つやってる)正面には「勉強」カードを入れるところを作っておく。

 トランジションカード(この時は青色のカード)を渡しながら「スケジュールを見てね」(勉強だよ、でもいいのかな?)と言う。

 初めてだからどうやっていいかわかんないから、私の手で青色のカードをその子の手に握らせて、そのまま軽く引いてスケジュールの所に連れていく。

 トランジションカードの受けを作ってあり、そこには同じ青色のカードを貼っているので、それに注目させつつ受けに一緒にカードを入れる。

 スケジュールの一番上の「勉強」カードを手に握らせ、机の所に行く。受けに入れさせる。

 座ることがわからないから、イスを引き軽く肩を押して座らせる。そして彼の手をとって、右にあるカゴの上の方を持たせ正面に持って来る。中の教材を手にとらせる。

 教材の最初の部分を一緒にやり、すぐに私は後ろに引く。

 まだ躊躇しているようなら、また少し手伝うが、できる限り引く。(ここらへんの呼吸・・・文で伝えるのが難しいなあ・・・実際に指導しているのを見て頂いたらよくわかると思うけど・・・)

 教材を完成できたら、手を取ってカゴに入れ、そのカゴを右側にある終了ボックスに入れることを教える。

 下のカゴを同じようにやり、終了。

 教材が全部終わった時点で「やったねえ」とか「すごいね」とか言って褒める。

 トランジションカードが残っているからそれに注目させ、手に取らせ、スケジュールのところに戻らせる。

 最初の「スケジュールを見てね」から教材が終わるまでの「やったね」の間は身体的プロンプトや指さしで指示し、音声言語は使っていません。

 で、このお子さんの場合は、その日の2回目以降は、かなりプロンプトを外すことができました。また、たまたまですが、教材もほとんどひとりでできるようになりました。で、相棒がびっくりして下さったわけね。

 ・・・・全然「簡単な箇条書き」とちゃうなあ(爆笑)
posted by kingstone at 18:32| Comment(0) | 自閉症・発達障害 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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